登録販売者試験 第3章 細かい部分を問う過去問 滋養強壮保健薬

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第3章

この記事では登録販売者試験で出題される、細かい部分の知識を問う問題を独自にまとめたものです。

勉強していて理解度は深まってきたものの、いまいち点数が伸びていない、なんてことはないでしょうか?

点数を伸ばすには、細かい部分の理解が必要となります。今回は滋養強壮保健薬について、細かい部分を問う問題を5つ抜粋しました。

ぜひマスターして、自信をつけてください。

動画の方が理解しやすい方は、動画をご覧ください。

①医薬部外品の保健薬の効能・効果の範囲は、滋養強壮、虚弱体質の改善、病中・病後の栄養補給、筋肉痛に限定されている。

こちらはです。

正しくは

医薬部外品の保健薬の効能・効果の範囲は、滋養強壮、虚弱体質の改善、病中・病後の栄養補給等に限定され、筋肉痛等のような特定部位の症状に対する効能・効果については、医薬品においてのみ認められている

です。

医薬部外品の効能効果の範囲を問う問題です。

医薬部外品の滋養強壮薬はコンビニ等でも販売されていて、お客さんに違いを聞かれることもあるので、医薬部外品と医薬品の違いを把握しておきましょう。

例題にあった部分以外に医薬品と医薬部外品の違いが問われることもあるので、確認していきましょう。

・医薬部外品の保健薬は配合成分や分量は人体に対する作用が緩和なものに限られ、カシュウ、ゴオウ、ゴミシ、ジオウ、ロクジョウ等の生薬成分については、医薬品においてのみ認められている。
・ビタミン成分に関しても、1日最大量が既定値を超えるものは、医薬品としてのみ認められている。

②ビタミンC主薬製剤は、しみ、そばかす、日焼けによる色素沈着の症状の緩和、歯ぐきからの出血の予防に用いられる。

こちらはです。

各ビタミンの違いはこの範囲で、高確率で出題されるので、頭に入れましょう。

ビタミン作用・配合成分名効能・効果
ビタミンAビタミンAは、夜間視力を維持したり、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素である。
ビタミンA主薬製剤は、レチノール酢酸エステル、レチノールパルミチン酸エステル、ビタミンA油、肝油等が主薬として配合された製剤。
目の乾燥感、夜盲症(とり目 、暗所での見えにくさ )の症状の緩和、また、
妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時、発育期等のビタミンAの補給に用いられる。
ビタミンD腸管でのカルシウム吸収及び尿細管でのカルシウム再吸収を促して、骨の形成を助ける栄養素である。
ビタミンD主薬製剤は、エルゴカルシフェロール又はコレカルシフェロールが主薬として配合された製剤。
骨歯の発育不良、くる病の予防、また、妊娠・授乳期、発育期、老年期のビタミンDの補給に用いられる。
ビタミンE体内の脂質を酸化から守り、細胞の活動を助ける栄養素であり、血流を改善させる作用もある。ビタミンE主薬製剤は、トコフェロール、トコフェロールコハク酸エステル、トコフェロール酢酸エステル等が主薬として配合された製剤。末梢血管障害による肩・首すじのこり、手足のしびれ・冷え、しもやけの症状の緩和、更年期における肩・首すじのこり、冷え、手足のしびれ、のぼせ・ほてり、月経不順、また、老年期におけるビタミンEの補給に用いられる。
ビタミンB1炭水化物からのエネルギー産生に不可欠な栄養素で、神経の正常な働きを維持する作用がある。また、腸管運動を促進する働きもある。
ビタミンB1主薬製剤は、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ビスチアミン硝酸塩、チアミンジスルフィド、フルスルチアミン塩酸塩、ビスイブチアミン等が主薬として配合された製剤。
神経痛、筋肉痛・関節痛(肩・腰・肘・膝痛、肩こり、五十肩など)、手足のしびれ、便秘、眼精疲労(慢性的な目の疲れ及びそれに伴う目のかすみ・目の奥の痛み)の症状の緩和、脚気、また、肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時におけるビタミンB1の補給に用いられる。
ビタミンB2脂質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の機能を正常に保つために重要な栄養素である。ビタミンB2主薬製剤は、リボフラビン酪酸エステル、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リボフラビンリン酸エステルナトリウム等が主薬として配合された製剤。口角炎(唇の両端の腫れ・ひび割れ)、口唇炎(唇の腫れ・ひび割れ)、口内炎、舌の炎症、湿疹、皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび・吹き出物、肌あれ、赤ら顔に伴う顔のほてり、目の充血、目の痒みの症状の緩和、また、肉体疲労時、
妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時におけるビタミンB2の補給に用いられる。
ビタミンB6タンパク質の代謝に関与し、皮膚や粘膜の健康維持、神経機能の維持に重要な栄養素である。ビタミンB6主薬製剤は、ピリドキシン塩酸塩又はピリドキサールリン酸エステルが主薬として配合された製剤。口角炎(唇の両端の腫れ・ひび割れ)、口唇炎(唇の腫れ・ひび割れ)、口内炎、舌の炎症、湿疹、皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび ・吹き出物、肌あれ、手足のしびれの症状の緩和、また、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時におけるビタミンB6の補給に用いられる。
ビタミンC体内の脂質を酸化から守る作用(抗酸化作用)を示し、皮膚や粘膜の機能を正常に
保つために重要な栄養素である。メラニンの産生を抑える働きもあるとされる。

ビタミンC主薬製剤は、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム又はアスコルビン酸カルシウムが主薬として配合された製剤。
しみ、そばかす、日焼け・かぶれによる色素沈着の症状の緩和、歯ぐきからの出血・鼻血の予防、また、肉体疲労時、病中病後の体力低下時、老年期におけるビタミンCの補給に用いられる。
その他皮膚や粘膜などの機能を維持することを助ける栄養素。ナイアシン(ニコチン酸アミド、ニコチン酸)、パントテン酸カルシウム、ビオチン等が配合されている場合がある。

こちらの表にはビタミン成分の注意事項は載せていませんが、押さえておく必要があるので、テキスト等でご確認ください。

③アスパラギン酸ナトリウムは、皮膚におけるメラニンの生成を抑えるとともに、皮膚の新陳代謝を活発にしてメラニンの排出を促す働きがある。

こちらはです。

正しくは

アスパラギン酸ナトリウムはアスパラギン酸が生体におけるエネルギーの産生効率を高めるとされ、骨格筋に溜まった乳酸の分解を促す等の働きを期待して用いられる

です。

アミノ酸成分の配合目的を問う問題です。
3種類アミノ酸成分が出題されることがあるので、確認する必要があります。

① システイン
髪や爪、肌などに存在するアミノ酸の一種で、皮膚におけるメラニンの生成を抑えるとともに、皮膚の新陳代謝を活発にしてメラニンの排出を促す働き、また、肝臓においてアルコールを分解する酵素の働きを助け、アセトアルデヒドの代謝を促す働きがあるとされる。

システイン又はシステイン塩酸塩が主薬として配合された製剤は、しみ・そばかす・日焼けなどの色素沈着症、全身倦怠、二日酔い、にきび、湿疹、蕁麻疹、かぶれ等の症状の緩和に用いられる。

② アミノエチルスルホン酸(タウリン)
筋肉や脳、心臓、目、神経等、体のあらゆる部分に存在し、細胞の機能が正常に働くために重要な物質である。肝臓機能を改善する働きがあるとされ、滋養強壮保健薬等に配合されている場合がある。

③ アスパラギン酸ナトリウム
アスパラギン酸が生体におけるエネルギーの産生効率を高めるとされ、骨格筋に溜まった乳酸の分解を促す等の働きを期待して用いられる。

④ニンジンは、神経系の興奮や副腎皮質の機能亢進等の作用により、外界からのストレス刺激に対する抵抗力や新陳代謝を高めるとされる。

こちらはです。

こちらは生薬成分の詳しい作用を問う問題です。

ニンジンが出題される範囲は以下の通りです。

・かぜ薬
・小児の疳(小児鎮静薬)
・強心薬
・婦人薬
・滋養強壮薬

滋養強壮薬の範囲で出題される場合、例題のように詳しい作用が問われることがあります。

⑤十全大補湯は、胃腸の弱い人では、胃部不快感の副作用が現れやすい等、不向きとされる。

こちらはです。

滋養強壮薬では2つの漢方薬が出題されます。

・十全大補湯:
体力虚弱なものの病後・術後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血に適すとされる。

・補中益気湯:
体力虚弱で、元気がなく、胃腸の働きが衰えて、疲れやすいものの虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、感冒に適すとされる。

効能効果を見ると見分けるのが難しいですが、注意事項まで見てみると違いがわかります。

補中益気湯は胃腸の働きが衰えているときに使用しますが、十全大補湯では逆に、胃腸の弱い人では不向きです。

注意事項まで覚えておきましょう!

以上が、「細かい部分を問う問題 滋養強壮保健薬」の解説でした。細かい部分を1つずつ覚えていくことで、点数アップや自信につながります。ぜひ勉強にお役立てください。

https://www.mhlw.go.jp/content/000956952.pdf

試験問題作成に関する手引き(令和5年4月)(厚生労働省)

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