登録販売者試験 第3章 細かい部分を問う過去問 痔の薬&その他の泌尿器用薬

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第3章

この記事では登録販売者試験で出題される、細かい部分の知識を問う問題を独自にまとめたものです。

勉強していて理解度は深まってきたものの、いまいち点数が伸びていない、なんてことはないでしょうか?

点数を伸ばすには、細かい部分の理解が必要となります。今回は
痔の薬
その他の泌尿器用薬
について、細かい部分を問う問題を5つ抜粋しました。

ぜひマスターして、自信をつけてください。

動画の方が理解しやすい方は、動画をご覧ください。

①オウゴンは、抗炎症作用を期待して配合される。

こちらはです。

生薬の効能効果に関する問題です。

オウゴンは胃の薬でも出題されるので、どちらの範囲で出題されても対応できるようにする必要があります。

オウゴン:
シソ科のコガネバナの周皮を除いた根を基原とする生薬で、主に抗炎症作用を期待して用いられる。

ちなみに胃の薬の範囲では芳香性健胃成分として出題されます。

オウゴンは出題範囲によって、問題の出され方が異なる
胃の薬:芳香性健胃
痔の薬:抗炎症作用

次の例題は痔の種類に関するものです。ぜひ解いてみてください。

②痔瘻は、肛門内部に存在する肛門腺窩に糞便の滓が溜まって炎症・化膿を生じた状態である。

こちらはです。

痔の薬の範囲では、痔の種類とその特徴が出題されるので、それぞれの違いを理解する必要があります。

痔は、肛門付近の血管がうっ血し、肛門に負担がかかることによって生じる肛門の病気の総称で、その主な病態としては、痔核裂肛痔瘻があります。

●痔核:
肛門に存在する細かい血管群が部分的に拡張し、肛門内にいぼ状の腫れが生じたもので、一般に「いぼ痔」と呼ばれます。便秘や長時間同じ姿勢でいる等、肛門部に過度の圧迫をかけることが、痔核を生じる主な要因とされます。

痔核は発生部位によって、名称と症状が異なります!!(内痔核と外痔核)

内痔核:
直腸粘膜と皮膚の境目となる歯状線より上部の、直腸粘膜にできた痔核

内痔核の特徴:
直腸粘膜には知覚神経が通っていないため、自覚症状が少ないことが特徴です。
排便時に、肛門から成長した痔核がはみ出る脱肛、出血等の症状が現れます。

外痔核:
歯状線より下部の、肛門の出口側にできた痔核

外痔核の特徴:
内痔核と異なり、排便と関係なく、出血や患部の痛みを生じます。

●裂肛:
肛門の出口からやや内側の上皮に傷が生じた状態であり、一般に、「切れ痔」(又は「裂け痔」)と呼ばれます。裂肛は、便秘等により硬くなった糞便を排泄する際や、下痢の便に含まれる多量の水分が肛門の粘膜に浸透して炎症を起こしやすくなった状態で、勢いよく便が通過する際に粘膜が傷つけられることで生じます。

●痔瘻:
肛門内部に存在する肛門腺窩と呼ばれる小さなくぼみに糞便の滓が溜まって炎症・化膿を生じた状態で、体力低下等により抵抗力が弱まっているときに起こりやすいです。
炎症・化膿が進行すると、肛門周囲の皮膚部分から膿が溢れ、その膿により周辺部の皮膚がかぶれ、赤く腫れて激痛を生じます。

痔の中で痔瘻は一般医薬品で対応できないので、病院へ受診勧奨する必要があります。

③一般用医薬品は、肛門部又は直腸内に適用する外用薬のみとなっている。

こちらはです。

正しくは

肛門部又は直腸内に適用する外用薬(外用痔疾用薬)と内服して使用する内用薬(内用痔疾用薬)がある

です。

痔の飲み薬はあまり一般消費者に知られていませんが、存在するので、出題された際は正解できるように備えてください。

外用痔疾用薬と内用痔疾用薬のポイントを以下にまとめましたので、ご確認ください。

外用痔疾用薬:
痔核(いぼ痔)又は裂肛(切れ痔)による痛み、痒み、腫れ、出血等の緩和、患部の消毒を目的とする坐剤、軟膏剤(注入軟膏を含む)又は外用液剤。

内用痔疾用薬:
比較的緩和な抗炎症作用、血行改善作用を目的とする成分のほか、瀉下・整腸成分等が配合されたもので、外用痔疾用薬と併せて用いると効果的なもの。

例題②の解説にも記載しましたが、痔瘻については書かれていないことに注意が必要です。痔瘻については一般用医薬品では対応ができないので記載されていません。

次の例題はその他の泌尿器用薬の問題です。

④ブクリョウはツツジ科のクマコケモモの葉を基原とする生薬で、利尿作用のほかに、経口的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示し、尿路の殺菌消毒効果を期待して用いられる。

こちらはです。

問題文はウワウルシの記述。

ブクリョウは、サルノコシカケ科のマツホドの菌核で、通例、外層をほとんど除いたものを基原とする生薬で、利尿、健胃、鎮静等の作用を期待して用いられる。

その他の泌尿器用薬ではいくつか生薬が出題されますが、抗菌作用があるのはウワウルシだけです。そのほかの生薬は利尿作用だけなので区別して覚える必要があります。

⑤竜胆瀉肝湯は、むくみ、心臓病、腎臓病又は高血圧のある人や高齢者では偽アルドステロン症を生じるリスクが高いため、事前にその適否を十分考慮するとともに、慎重に使用する必要がある。

こちらはです。

登録販売者試験ではあるあるの、カンゾウを含むかどうかを問う問題です。

「肝」という字が入っているので、漢字は違いますが、カンゾウが入っていると覚えやすいです。

漢方処方製剤について、カンゾウを含むかどうかは第3章や第5章で出題されるので、覚えるとお得になるので、ぜひ覚えてください。

以上が、「細かい部分を問う問題 痔の薬&その他の泌尿器用薬」の解説でした。細かい部分を1つずつ覚えていくことで、点数アップや自信につながります。ぜひ勉強にお役立てください。

https://www.mhlw.go.jp/content/000956952.pdf

試験問題作成に関する手引き(令和5年4月)(厚生労働省)

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