この記事では登録販売者試験で出題される、細かい部分の知識を問う問題を独自にまとめたものです。
勉強していて理解度は深まってきたものの、いまいち点数が伸びていない、なんてことはないでしょうか?
点数を伸ばすには、細かい部分の理解が必要となります。今回は感覚器官の鼻について、細かい部分を問う問題を4つ抜粋しました。
鼻に関する問題はあまり出題頻度は高くありません。そのため、見逃しがちです。
鼻に関する出題は以下のパターンが多いです。
・耳の問題とセットで1問
・目、鼻、耳の感覚器官で1問
このように鼻だけで1問出ることはあまりありませんが、第3章の鼻炎用内服薬の範囲を理解するために、しっかりとマスターしましょう!
①~③は鼻腔に関する記述です。
①鼻腔上部の粘膜にある嗅細胞を、においの元となる物質が刺激すると、その刺激が脳の嗅覚中枢へ伝えられる。
こちらは正です。
次の②と③は関連する問題なので、まとめて解説します。
②副鼻腔は、薄い板状の軟骨と骨でできた鼻中隔によって左右に仕切られている。
こちらは誤です。
正しくは
鼻腔は、薄い板状の軟骨と骨でできた鼻中隔によって左右に仕切られている
です。
副鼻腔と鼻腔を入れ替えて出題されることがあるので、違いを理解しておきましょう。
③鼻炎は、鼻腔の粘膜に炎症を起こして腫れた状態であり、鼻汁過多や鼻閉(鼻づまり)などの症状が生じる。
こちらは正です。
ここでは第3章の知識も併せて押さえておきましょう。
くしゃみや鼻汁を抑える成分→抗ヒスタミン成分、抗コリン成分
鼻粘膜の充血や腫れを和らげる成分(鼻づまりを和らげる)→アドレナリン作動成分
実際の成分名は第3章をご覧ください。体の機能と併せて医薬品の成分を理解すると効率が良いです。
鼻腔に関するポイントをまとめましたので、ご確認ください。
・鼻腔上部の粘膜にある特殊な神経細胞(嗅細胞)を、においの元となる物質の分子(におい分子)が刺激すると、その刺激が脳の嗅覚中枢へ伝えられる。
・においに対する感覚は非常に鋭敏であるが順応を起こしやすく、同じにおいを継続して嗅いでいると次第にそのにおいを感じなくなる。
・鼻腔は、薄い板状の軟骨と骨でできた鼻中隔によって左右に仕切られている。
・鼻中隔の前部は、毛細血管が豊富に分布していることに加えて粘膜が薄いため、傷つきやすく鼻出血を起こしやすい。
・鼻腔の粘膜に炎症を起こして腫れた状態を鼻炎といい、鼻汁過多や鼻閉(鼻づまり)などの症状を生じる。
④副鼻腔に関する問題です。
④鼻腔に隣接した目と目の間、額部分、頬の下、鼻腔の奥に空洞があり、それらを総称して副鼻腔という。
こちらは正です。
こちらはイラストを見て副鼻腔の位置関係を覚えるとわかりやすいです。
副鼻腔のポイントをまとめましたので、ご確認ください。
・鼻の周囲の骨内には、骨の強さや形を保ちつつ重量を軽くするため、鼻腔に隣接した目と目の間、額部分、頬の下、鼻腔の奥に空洞があり、それらを総称して副鼻腔という。
・いずれも鼻腔と細い管でつながっている。
・副鼻腔も、鼻腔と同様、線毛を有し粘液を分泌する細胞でできた粘膜で覆われている。
・副鼻腔に入ったほこり等の粒子は、粘液に捉えられて線毛の働きによって鼻腔内へ排出されるが、鼻腔と連絡する管は非常に狭いため、鼻腔粘膜が腫れると副鼻腔の開口部がふさがりやすくなり、副鼻腔に炎症を生じることがある。
以上が、「細かい部分を問う問題 感覚器官ー鼻」の解説でした。細かい部分を1つずつ覚えていくことで、点数アップや自信につながります。ぜひ勉強にお役立てください。
試験問題作成に関する手引き(令和5年4月)(厚生労働省)
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