この記事では登録販売者試験で出題される、細かい部分の知識を問う問題を独自にまとめたものです。
勉強していて理解度は深まってきたものの、いまいち点数が伸びていない、なんてことはないでしょうか?
点数を伸ばすには、細かい部分の理解が必要となります。今回は循環器系の
・脾臓
・リンパ系
について、細かい部分を問う問題を5つ抜粋しました。
ぜひマスターして、自信をつけてください。
①脾臓にはリンパ球が増殖、密集する組織(リンパ組織)があり、血液中の細菌やウイルス等の異物に対する免疫応答に関与する。
こちらは正です。
脾臓に関する問題です。
脾臓は出題頻度は高くないですが、見落としがちなのであえて問題を入れております。
脾臓のポイントをまとめましたので、ご確認ください。
脾臓:
・握りこぶし大のスポンジ状臓器で、胃の後方の左上腹部に位置する。
・主な働きは、脾臓内を流れる血液から古くなった赤血球を濾し取って処理することである。健康な赤血球には柔軟性があるので脾臓内の網目構造をすり抜けられるが、古くなって柔軟性が失われた赤血球は引っかかり、脾臓の組織に存在するマクロファージ(貪食細胞)によって壊される。
・脾臓にはリンパ球が増殖、密集する組織(リンパ組織)があり、血流中の細菌やウイルス等の異物に対する免疫応答に関与する。
②以降はリンパ系に関する問題です。
②リンパ系には心臓のようにポンプの働きをする器官がなく、リンパ液の流れは主に骨格筋の収縮によるものであり、流速は血流に比べて緩やかである。
こちらは正です。
骨格筋を平滑筋に入れ替えてひっかけてくる問題があるので、注意が必要です。
③リンパ液は、血漿とほぼ同じ成分からなるが、リンパ球を含み、タンパク質が多い。
こちらは誤です。
正しくは
リンパ液は、血漿とほぼ同じ成分からなるが、リンパ球を含み、タンパク質が少ない
です。
「タンパク質が少ない」という部分は血液とリンパ液の違いなので、押さえておきましょう。
④リンパ管には逆流防止のための弁があって、リンパ液は一定の方向に流れている。
こちらは正です。
血管の部分で説明した「静脈」にも逆流防止の弁があります。静脈と併せて覚えるのが効率的です。
例題②と関連付けて、リンパ液の流れは緩やかなため、重力の影響で逆流しないように弁がついていると覚えるのもよいです。
また、リンパ管は互いに合流して次第に太くなり、最終的に鎖骨の下にある静脈につながるが、途中にリンパ節と呼ばれる結節があるという部分も重要です。
⑤リンパ節の内部にはリンパ球やマクロファージ(貪食細胞)が密集していて、リンパ液で運ばれてきた細菌やウイルス等は、ここで免疫反応によって排除される。
こちらは正です。
リンパ球やマクロファージは白血球の一種です。マクロファージは単球が組織の中にいるときの名称です。
リンパ節は、首筋、脇の下、もものつけ根に多く集まっています。
リンパ系はわかりにくい部分が多いため、動画も作成しました。ぜひご活用ください。
以上が、「細かい部分を問う問題 循環器系ー脾臓・リンパ系」の解説でした。細かい部分を1つずつ覚えていくことで、点数アップや自信につながります。ぜひ勉強にお役立てください。
試験問題作成に関する手引き(令和5年4月)(厚生労働省)
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